住宅リフォームに関する実態調査

初回リフォームのピークは40代

(一社)住宅リフォーム推進協議会(東京都)は1月、「住宅リフォームの消費者・事業者に関する実態調査」を発表した。

住宅リフォームの「実施者」「検討者」「事業者」の3つの区分でアンケートを行った。調査期間は2021年7~8月。

実施者は、築10年以上の物件を過去3年以内にリフォームした25歳以上の1000人が回答。直近のリフォーム実施者は53.1%が初回で、残りは2回以上の実施者だった。初回リフォームの世帯主年代別では「40代」(68.3%)が最も多く、築年数は「10年以上~15年未満」が76.5%で最多だった。

検討者は、築10年以上の物件を今後3年以内にリフォームする予定の25歳以上の1000人が回答した。検討者のうち72.6%が過去に1回以上のリフォームを行っている。1度リフォームをすると複数回実施する傾向が強いことが伺える。

リフォーム検討のきっかけ(複数回答)は「壁、床、天井、屋根など住宅の構造部分が古くなった又は壊れたから」が実施者44.4%、検討者44.2%でトップ。「設備や機器が古くなった又は壊れたから」が実施者43.1%、検討者37.2%で2位だった。「壊れた」や「使い勝手が悪い」という使用に伴う緊急性の高い項目を除くと、20代~40代では「居住人数の変化・子の成長に伴って、手狭となったから」が21.2%で1位、50代以上では「今の住宅に長く住み続けたいから」が27.8%で首位となり、世代間で違いがみられた。

実現したいこと(複数回答)は、「一部の部屋の全面改修をする」(実施者49.0%、検討者54.5%)が最も高く、「省エネ性能を高める」が実施者17.7%、検討者17.2%で2位。前年同様の結果になった。

希望予算の平均は、実施者が「261万円」、検討者は「249万1000円」。実施者が実際にかかった費用は341万3000円。実際の費用が予算を上回った主な理由(複数回答)は、「予定よりリフォーム箇所が増えたから」が52.5%、「設備を当初よりグレードアップしたから」は43.4%だった。

事業者は、1679名が回答。事業者の業種は「工務店」が最も多く54.2%。次いで「リフォーム専業」が23.4%だった。

コロナ禍での情報提供件数を前年と比較すると、「増加した」が16.1%、「減少した」は35.9%。合わせると半数以上が消費者ニーズに変化を感じていることが分かった。「増加した」と回答した事業者が特に感じた変化(複数回答)として「テレワークのスペースの確保」が32.3%、「換気設備の更新」は31.5%、「非接触型機器への変更」は30.8%だった。

アンケートに関する問い合わせ先は同会。電話03(3556)5430。