「大工集団の町おこし」全国初の商店街ホテル

大工集団

株式会社 木の家専門店 谷口工務店(本社:滋賀県)の代表谷口弘和氏が発起人となり、大工が商店街の空き家7棟をホテルに改修するプロジェクトが仕上げに入った。4月20日に「HOTEL 講(コウ)大津百町」オープン記念茶会を滋賀県大津市で開催する。

その昔「大津百町」と言われ賑わった東海道五十三次の宿場町、大津。そのシャッター商店街に賑わいを取り戻す秘策として、町家を改装したホテル7棟が2018年4月28日一斉にプレオープンを迎える。

同プロジェクトでは、大工が商店街の空き家7棟をホテルに改修する。7棟のうち5棟は一棟貸し切りタイプ。他2棟にはひとり旅にも適した客室も用意されている。

全国で町家を宿泊施設に転用した事例は多数あるが、同プロジェクトでは、商店街で営業する飲食店や銭湯などを丸ごとホテルとして見立て、大津の街全体をコンテンツ化した想定という点が特徴。

1棟目に完成した書斎つきの町家ホテル「鈴屋」は、1棟貸しタイプの2階建て(ツインベッド、定員5名)。玄関を入ってすぐにミニキッチン、ダイニング、ベッドルーム、2階には商店街を見下ろすリビングルームがある。

鈴屋

 

 

7棟はいずれも2階建てで延べ床面積65~258平方メートル。JR大津駅と京阪浜大津駅の間の旧東海道沿いや、アーケード商店街内に点在する。利用客は待合ロビーとなる「大津百町スタジオ」でチェックインし、街中や商店街を散策しながらホテルへ向かう仕組みだ。一般客が宿泊できるのはグランドオープン6月30日から。

大津百町スタジオ

全国の大学から新卒採用で大工を育成、社員80名の半数が大工という谷口工務店。全国的に大工職人の減少と高齢化が進んでいる中、大工集団の町おこしプロジェクトにに注目が集まる。