空き家の悩みは「場所が自宅から遠い」、今後の対策は「売却」に関心 ハイアス

ハイアス・アンド・カンパニー(本社:東京)は、2018年5月から6月にかけ、首都圏4箇所で「空き家対策セミナー」を開催し、セミナー来場者70名に実施したアンケート結果を公表した。

同アンケートによると、空き家を所有することにおける悩みや問題について、「場所が自宅から遠い」が最も高い割合となった。遠方にあって状況が逐一確認しづらいなど、何かをしたくても「距離」がネックで難しいといったことが空き家対策の最大のハードルとなっている。

ハイアス

 上グラフ:「空き家を所有、もしくは所有する予定で何が悩みや課題になっていますか?」の回答(n=22)

また、「空き家の今後の対策方法として興味があるものは?」の問いに対し、最も多かった回答は「売却(41.3%)」であった。次いで多かったのは「空き家の利活用(25.3%)」。空き家を、空き家のままにしておくのではなく、売却や資産として有効に活用したいという思いが強いようだ。

空家

 上グラフ:「今後の空き家対策として興味のあるもの」の回答(n=49)

同社では今回のアンケート結果から、空き家に対して感じている問題は「遠方にある」といった距離の問題が大きい。遠方にある空き家・物件をどうすべきかがわからず困っている人は多いのではと考えられるとしている。

また問題となっている物件の所有者が複数名いる「共有」の状態が2割近くあった。「共有」だと、空き家となった家を売却したり、別の用途に転用したりしたい際、その所有者全員の承諾が必要となり、相続を重ねて時間が経つことで対策をすること自体が困難になってしまいかねない。

そのため、共有としないための事前対策が必要であるとともに、既に共有になっている場合は、さらにそれを共有するなどの一層の複雑さを増すことがないよう早めの整理が必要であると結んでいる。

※アンケート調査元:ハイアス・アンド・カンパニー『不動産相続の相談窓口』本部