中側からの理想の家づくりが業界発展のヒントか

シンガーソングライター・小坂明子さんのデビュー曲「あなた」は44年前の大ヒット曲だ。歌詞は「もしも私が家を建てたなら」で始まる。若い女性の夢見る心情を綴り、200万枚以上を売り上げた。この冒頭の歌詞。住宅業界では「顧客ヒアリング」の想定問答の基本ではないだろうか。

「家を建てたなら」とあるから、うれしい新築希望者だ。夢は具体的にこう続く。「大きな窓と小さなドアーと部屋には古い暖炉があるのよ」。

北海道の工務店は、こうした要望をどう実現していくのだろう。住宅は性能が第1として、「大きな窓」は高性能トリプルガラス、玄関ドアも高断熱仕様とし、「小さなドアー」は可愛らしく内装で実現。さて、「古い暖炉」はインテリア重視?

最近、インテリアコーディネーターの方に貴重な話を聞いた。「家の外側ではなく中側から理想の家づくりを顧客と共に進め、希望を狭めぬよう研鑽に励む」。業界発展のヒントかも知れない。(K)