低層住宅の労働災害発生状況 前年比約15%減

住団連 開口部やはしごからの労働災害増加に懸念

(一社)住宅生産団体連合会(住団連)は8月30日、2020年に全国で発生した「低層住宅の労働災害発生状況報告書」を公表した。住団連の会員団体に所属している284社にアンケート調査を実施し、労働災害が発生した状況や原因などを集計している。

20年の労働災害発生件数は388件で、前年比68件(14.9%)減少。工事別に見ると新築工事、増改築・リフォーム工事で災害件数が減少した。

発生状況については「墜転落」が全体の45.9%を占めた。次いで「工具のきれ・こすれ」が16.5%、「転倒」が10.3%、「飛来落下」が8.0%。住団連は墜転落の内訳のうち、「開口部」「はしご」からの災害がそれぞれ前年比7.5%、1.5%増加していることに懸念を示し、墜落制止用器具を着用するだけではなく、確実にフックを手すりに掛けるなどの習慣を徹底するよう呼びかけている。