【寄稿】揺れる地盤に対抗する基礎と建物 軟弱地盤の見極め方と対策

J建築システム(株)代表取締役 手塚 純一氏


固有周期長い木造建築


堆雪による屋根荷重増大を危惧


■崩れ去った「神話」

J建築システム(株)代表取締役 手塚 純一氏

(自分の体験話を許してもらいます…)

「ガタガタ」と未明に寝室がいつになくタテ、ヨコに揺れ「大きいぞー!」と思う間もなく据え置きの本棚が、そして頭上の額縁が目の前に落下…。「止まってくれー」と心の中で祈りつつ、その間、15秒?

これまで大地震が起こる度にコメントしてきた立場でありながら、平常心でいられない自分がそこにいた。

しかし、翌朝には厚真町の樹木がまるごと滑り、崩れた山々の姿があった。その麓の住居・施設は破壊され、道路などライフラインは破損した。また、近年では珍しくない「液状化現象」が札幌市清田区里塚地区をはじめ特定の住宅地の街並みを壊してしまった。さらに、北海道中を襲った「想定外」の停電(ブラックアウト)。どんなことがあっても電気だけは大丈夫という「神話」が崩れてしまったわけで、またしても専門家らによる「想定外」の言葉が雑音の如く聞こえ…残念である。

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