記者の眼(第671号)

高性能断熱材の販売店会の総会の取材で、スポーツジャーナリストの瀬戸口仁氏による講演を聞く機会に恵まれた。現在、自身の怒りの感情をコントロールして問題の解決や良好なコミュニケーションに結び付ける「アンガーマネジメント」のテクニックを伝えるファシリテーターとして活躍している。

瀬戸口氏は「怒らない職場は社員のやる気を引き出す~怒りを味方につける9つの習慣」と題して講演。アンガーマネジメントが誕生した経緯について、「お年寄りからの文句に悩んでいた米国の介護の現場で生まれた」と紹介。怒りが最高潮となる「6秒間」をやり過ごすのが有効と指摘し、思考の切り替えや呼吸の方法などを実践も交えながら解説した。

プロテニスプレイヤーの錦織圭選手は「ストップシンキング」(=「考えるな」「やめとけ」「ストップ」と自分に言い聞かせる)を取り入れ、強くなったとか。9つの習慣のうち、即効性のあるテクニックの一つという。職場のモチベーション向上などに役立ててはいかがだろうか。(K)