安心R住宅 2020年度の新規流通物件は1201件

前年度より15.7%減少

国交省は6月8日、2020年度の安心R住宅制度の実施状況について公表した。

宅地建物取引業者が自社の取り扱う既存住宅について安心R住宅の基準に適合しているか調査し、結果を登録事業団体に提出する「安心R住宅調査報告書」の提出件数は、市場における安心R住宅の流通量を示す。13の登録事業団体に調査したところ、2020年4月から21年3月までの提出件数は1201件で、前年度より15.7%少なかった。制度開始から3年間の累計件数は3891件となった。

20年度に調査報告書が提出された物件のうち、リフォーム済みの物件が1037件(同16.7%減)で全体の86%を占めた。内訳は、戸建住宅が309件(30%)、共同住宅等は728件(70%)だった。

リフォーム提案付きの物件は164件(前年同期比9.4%減)。内訳は戸建住宅が161件、共同住宅等は3件だった。

安心R住宅は、「不安」「汚い」「わからない」など、中古住宅のマイナスイメージを払拭し、消費者が良好な中古住宅を選択できることを目的に18年4月1日から運用を開始した。耐震性を有し建物状況調査等が実施された住宅で、リフォームなどについて情報提供される中古住宅に対し、国が商標登録したロゴマークを事業者が広告掲載時などに使用することが認められる制度。