SE構法のエヌ・シー・エヌ

3月の加工品出荷が過去最多

木造耐震設計事業を展開するエヌ・シー・エヌ(東京都)が、全棟に構造計算を実施し供給する「SE構法」の3月の構造加工品出荷数が、1996年の創業以来、単月として最多の185棟(対前年同月比12.8%増)を記録した。構造計算出荷数も過去2番目に多い194棟(同34.7%増)となった。
同社は過去最高の出荷数の要因として①消費増税による受注減少から一転し、 住宅ローン減税やエコポイントの取り組みなど、 政府による増税後の対策を取り込むことができた②全国9工場との提携により、緊急時の納品体制が整っているため、 新型コロナウイルス拡大による物資不足の影響を最小限に食い止めることができた③3月1日より4号建築物などにも「構造計算書」を含む15年間の設計図書の保存が義務化された――の3点を挙げた。
同社は、1996年に創業。強度が高く品質の安定した構造用集成材を柱・梁に使用し、専用のSE金物で剛接合するSE構法を97年に開発した。同構法では、全棟に対して構造計算を行い、耐震性のチェックを行う。全国のSE構法登録施工店は550社。
2月にネットイーグル(福岡市)と業務提携し、合弁会社である木構造デザイン(東京都)を設立。SE構法以外の構法も扱う大規模木造非住宅分野の構造設計事業を開始した。