IBECs 「建築物ライフサイクルカーボン算定ツール」正式版を公開
(一財)住宅・建築SDGs推進センター(IBECs)は10月31日、建築物のライフサイクルカーボンを算定するツール「J-CAT(Japan Carbon Assessment Tool for Building Lifecycle)2024.10正式版」を公開した。
ライフサイクルカーボンは、建築資材などの製造、運搬から施工、改修、解体までを含む、建築物のライフサイクル全体で発生するCO₂を指す。この削減に向け産学官が連携し、2022年12月にIBECs内に設置されたゼロカーボンビル(LCCO₂ネットゼロ)推進会議が検討。同ツールの試行版が5月に公開されていたが、今回の正式版は最新の知見や施行を踏まえ修正等を反映したものとなる。
同ツールは、原材料の調達から施工までの「新築時に発生するCO₂」だけでなく、建物の使用や維持、改修などの「使用段階」と、解体、撤去から廃棄物の処理などの「解体段階」まですべてを含むホールライフカーボン(WLC)の算定が可能で、活用の目的に合わせた①標準算定法②簡易算定法③詳細算定法の三つの算定法を提供している。
改訂点は、①原単位の入替②算定範囲の拡張③複合原単位の拡充、資材数量入力可能な範囲に土工事と型枠を拡張④最新EPDの取り込み⑤D段階の算定結果表示を実装⑥コンクリートのCO₂固定量算定を実装⑦太陽光発電設備の入力機能を追加⑧都市ガスの排出係数の将来変化を参考情報として追加、の主に8つ。
使用にはIBECsのWebサイトから使用登録し、ダウンロードする。
詳細や J-CAT公表ページへは下記URL。
https://www.ibecs.or.jp/zero-carbon_building/jcat/index.html
J-CATに関する一般的な問合せは下記アドレス。
jcat@ibecs.or.jp