マイホム調査 家を建てた人の約8割に「心残り」あり

住宅会社向けクラウド型顧客管理サービスなどを提供するマイホム(東京都)は10月17日、家づくり経験者300人を対象にアンケートを実施した「家づくりの経験の振り返り調査」の結果を公表した。対象者は30代から50代の既婚男女。調査期間は8月22日から8月23日の2日間で、対象地域は総務省の住宅・土地統計調査に基づき戸建割合が50%以上の都道府県(東京・神奈川・大阪・福岡・沖縄を除く)。

■家づくり経験者の約8割に「心残り」あり
家を建てた経験がある人の約77%が「家づくりに心残りがある」と回答。
心残りを感じた点(複数回答)として、「対面の打ち合わせが多く時間が奪われた(89%)」「決め事が多くストレスを感じた(88%)」といった選択肢に回答が集中した。その他、担当者とのコミュニケーションに不満を感じたケースも多く見られた。

■年収別の心残り要因
家づくりのプロセスでの心残り(複数回答)について、世帯年収1000万円以上の所得層は「対面の打ち合わせが多く時間が奪われた(33.9%)」の回答が最も多かった。次いで「手続きがアナログで面倒だった(19.4%)」「担当者が話を理解してくれなかった(12.9%)」と続き、時間的コストや担当者の質を重視する傾向にあるという。

一方、世帯年収500万円未満の所得層では、「完成した家がイメージ通りではなかった(16.7%)」「完成した家の使い勝手が悪かった(12.1%)」「説明を受けていない出費が発生した(10.6%)」といった回答が突出して高い傾向だった。家の仕上がりと費用面について、十分に打ち合わせを行うことが大切としている。

■男性の方が心残りを感じにくい
家を建てる過程の心残り(複数回答)において、男性は「心残りがなかった」とする回答が29.1%で最多。次いで「担当者と言った言わないで齟齬があった(11.0%)」「担当者が話を理解してくれなかった(10.4%)」と続き、担当者とのコミュニケーションに課題があるものの、男性は完成後の満足度が高い傾向が見られた。

一方、女性は「完成した家の使い勝手が悪かった」が19.5%と最も多く、次いで「同居人との間で意見が割れた(12.7%)」「完成した家がイメージ通りではなかった(11.9%)」。女性は使い勝手やイメージの違いに対する心残りが生じやすいという。

男性は実際の使い勝手よりも計画通りに進むかどうかを重視、女性は家の快適性や機能性、デザインといった生活面を重視する傾向だと分析している。