窓リフォーム「知らない」「よく知らない」65%

YKK AP(東京都)は8月9日、物価や光熱費の高騰、電力ひっ迫に対する節電要請などを踏まえた「住まいに関する意識調査」の結果を発表した。全国の15~69歳の男女を対象に行い、1307人から回答を得た。調査期間は2022年7月15日~19日。

物価や光熱費の高騰に対し、全体の76.7%が不安を感じていると回答。不安を感じ何らかの取り組みを始めている人が45.1%(590人)。そのうち節電や節ガス、節水など「光熱費」の見直しをしている人が47.8%だった。一方、「不安を感じているが、特に何もしていない」という人は全体の31.6%を占めた。

自宅での暑さに関わる節電対策の工夫は、扇風機やサーキュレーターを使う(46.9%)、窓を開けて換気する(35.7%)、冷房の使用を減らす/設定温度を上げる(34.8%)が上位に上がった。また、冬に予定している対策は、厚着をする(55.5%)、温かいものを飲む・食べる(45.8%)、風呂に入って体を温める(34.0%)の回答が多かった。
この結果から、夏は冷房の効率を上げる工夫や、冷房費削減の工夫をしている人が多く、冬は暖房に頼らずに身体を温める工夫をなど、すぐにできる対策を考えている人が多いといえる。
「内窓を付ける」「断熱性の高い窓に交換する」と回答した人はいずれも5.2%以下で、夏・冬いずれも最も低かった。

窓に対する不満について、69.9%の人が何らかの不満があると回答。不満の中で最も多かったのが「結露が気になる」(37.2%)、次いで「掃除がしにくい」(29.9%)だった。「冬、窓のそばが寒い」は27.3%、「夏、窓のそばが暑い」は21.8%で、冬の寒さや夏の暑さへの不満も多かった。一方、「特に不満はない/わからない」人が30.1%を占め、とくに若い世代で不満が無いと回答した人が多かった。

窓がリフォームできることを、「知らない」または「聞いたことはあるが、よく知らない」人は65.5%にも上った。「知っている」人は34.5%、そのうち「知っていて、窓リフォームをしたことがある」人はわずか7.9%だった。

窓のリフォームが可能なことを「知っている」または「知っていて、窓リフォームをしたことがある」と回答した人に、窓リフォームによる効果の中で知っているものを聞いたところ、冷暖房費が削減できる(57.6%)、住宅の断熱性が向上する(56.1%)、防音性が向上する(54.3%)、結露が抑えられる(53.2%)について半数以上の人が知っていた。一方、アレルギー症状の抑制やヒートショック予防などのヘルスケア効果についての認知度が低く、18.0%の人しか知らなかった。