YKK AP 「住まいに関する意識調査」

Z世代の約6割が住宅購入に意向あり

YKK AP(東京都)は6月21日、次世代に向けた商品開発を見据えて実施した「住まいに関する意識調査」の結果を公表した。

全国2090人に対して3月に調査を実施。15~24歳の421人を「Z世代」、25~39歳の629人を「ミレニアル世代」、40~69歳の1040人を「大人世代」として集計。その結果、Z世代の約6割が住宅購入に意向があり、そのうちの約7割が新築を希望していることが分かった。

Z世代に対して「今後、住宅を購入する予定はあるか」と聞いたところ、「購入意向あり」が56.9%。そのうち新築戸建を希望する割合が42.6%、新築マンションは26.8%、中古住宅は25.1%だった。平均収入は大きく上がらず、物価は高騰する社会情勢下でも、若い世代は新築住宅への強い憧れがあると伺える。

また、住まい方について以下の選択肢を提示した。

①ライフステージに応じて住む土地を変える
②できるだけ同じ土地に住み続ける

①はZ世代が36.3%、大人世代は21.6%。②はZ世代が41.6%、大人世代が63.9%という結果に。また、

①同じ家や住まい方(戸建・マンションなど)に住み続ける暮らし
②ライフステージに応じて家や住まい方を変える暮らし

という選択肢を提示した場合も同様の傾向が見られた。若い世代ほどライフステージに応じて土地や住まいを変えることに関心が高い。

「理想の住まいはどのような空間か」という問いには、全世代で「落ち着いた穏やかな気持ちで過ごせる空間」が多く、「心身の調子を整え、健康を維持できる空間」、「家族で過ごす時間を楽しめる空間」、「非常時にも安心・安全に過ごせる空間」が続いた。

「落ち着いた穏やかな気持ちで過ごせる空間」はZ世代が46.6%、大人世代67.4%で20.8ポイントの差。大人世代よりもZ世代の割合が高かった項目は「仕事や勉強に効率的に取り組める空間」(Z世代28.7%、大人世代17.7%)、「友人や来客を迎え、コミュニケーションを楽しめる空間」(Z世代22.3%、大人世代15.1%)だった。大人世代は理想の住まいを落ち着いて寛ぐ空間と捉え、Z世代は理想の住まいをアクティブに楽しむための空間、学びや仕事をする空間と捉える傾向がある。

新型コロナウイルス感染症の拡大により生活のスタイルが変わり、昨今はそれに対応した環境作りが求められるようになったが、今後は社会の中心となっていくZ世代の価値観に対応した暮らしの提案が求められる。