矢野経済研究所(東京都)は6月10日、2021年第1四半期(1〜3月)の住宅リフォーム市場規模に関する調査結果を公表した。市場規模は1兆5074億円で前年同期比で12.4％増となり、昨年後半からの好調を維持した。

新型コロナウイルスの感染拡大で当該期間に2回目の緊急事態宣言が発令されていたにも関わらず、17年以降で最も大きい規模となった。感染防止対策を行い通常の営業活動を行ったことで緊急事態宣言の影響は軽微となった模様で、ユーザーの「設備修繕・維持関連」の支出が大きく伸びていることも追い風になったと分析している。

20年度の市場規模は6兆6996億円で前年度比1.6％増。4〜9月の上期は新型コロナウイルス感染拡大の影響が大きく前年同期比9.7％減となったが、10〜3月の下期は同13.6％増で上期のマイナス分を取り戻す形となった。

同社は、不透明な状況が続くことから21年度の市況はかなり幅のある予測になるとしたものの、堅調に推移すると7兆円を期待できる勢いであるとみている。