朝日ウッドテック SIAA基準をクリア

国内初 抗ウイルスのフローリング

朝日ウッドテック(大阪市)はこのほど、(一社)抗菌製品技術協議会(以下、SIAA)による「抗ウイルスSIAAマーク」を、天然木フローリングまたは複合フローリングとして日本で初めて取得した。10月1日から挽き板フローリング「ライブナチュラルプレミアム」シリーズの新規生産分を始めとして、順次「抗ウイルス仕様」に切り替えていく。

同社ではコロナ禍以前の2016年に抗ウイルス仕様の研究に着手し、薬品メーカーや塗料メーカーとともに抗ウイルス剤配合の新塗装を開発した。この塗装はフローリングに仕上げ塗装として施すが、本来の木の風合いやツヤは損なわない。

抗ウイルスSIAAマークを取得したのは、目に見えない性能を社会的、客観的に認証することで顧客の信頼を得るためという。SIAAは、適正で安心できる抗菌・防カビ・抗ウイルス加工製品の普及を目的とした業界団体。「安心と安全のシンボル」としてガイドラインを満たした製品に対して認証マークの表示を認めている。

同社の抗ウイルスフローリングは、「特定ウイルスが24時間後に99%以上減少すること」とするSIAAの基準に対し、エンベロープ(脂質の膜)ありのウイルスで99・99%、エンベロープのないウイルスで99・96%減少という高いレベルでクリアした。

また、SIAAは安全性も重要視し、「急性経口毒性(口に入れても大丈夫か)」「皮膚への刺激性(傷口に触れても大丈夫か)」「変異原性(細胞に突然変異を起こさないか)」「皮膚感作性(皮膚に触れてアレルギー反応がないか)」の4つの基準を設定しており、同製品はすべて満たしている。

同社北海道出張所では、「抗菌仕様が今では当たり前になったように、ウィズコロナにより抗ウイルス仕様が世界標準になっていくだろう。その先駆けとして抗ウイルス仕様のフローリングを広めていきたい」と話す。

なお、抗ウイルス仕様への切替えに伴い価格改定を行う。「ライブナチュラルプレミアム」シリーズの価格(税別)は10月1日より、1坪あたり2000円アップした。
問い合わせ先は同社北海道出張所。電話011(207)1177。