富士工業 「SERL-ECE」シリーズ

世界初 HEMS連携のレンジフード発売

富士工業(相模原市)は9月1日、HEMSとの連携が可能な世界初のレンジフード「SERL-ECE」シリーズの販売を開始した。HEMS規格であるエコーネットライトに新たに『レンジフードクラス』を搭載した。

従来、レンジフードをHEMSと連携させるには、既存の規格である『換気扇クラス』と『照明クラス』を使用するしかなかったため、換気と照明のON/OFFしか制御ができなかった。同社は、今後拡充が見込まれるセンシング機能やエラー検知機能にも対応できるよう『レンジフードクラス』という規格を新たに一般社団法人エコーネットコンソーシアムに提案。今年3月31日付で正式に制定され、このたび初めて『レンジフードクラス』を搭載したフードとして発売した。

メリットは大きく3つ。①スマートフォンからの遠隔操作②他の家電(エアコンなど)との連携によるエネルギー効率のよい換気③環境センサーによる自動運転。
①はキッチン空間にいなくてもリビングやダイニングからスマートフォンの遠隔操作で換気できるようになる。
②は夏の外出時、帰宅前にレンジフードを作動させてあらかじめ熱ごもりを解消し、さらにエアコンと連携することによってエネルギー効率化が実現できる。
③は室内に設置したさまざまな環境センサーと連携することで必要な場合にレンジフードが自動運転を行い、室内の空気環境を常に最適に保つこともできる。

エコーネットライトとは、スマートハウス実現のため家庭内に混在する多様なメーカーの機器の連携を目的とした通信プロトコル。
同商品は今後、照明の調光調色やガス検知、エラー検知、人体検知、CO²濃度計測、温湿度計測など機能を追加設定していくことを見据えている。

同社は「今後、HEMSが普及すればレンジフードのさまざまな提案ができるようになる」と意欲を見せる。
複数の機器をホームコントローラーで集中管理させる仕組みを前提としているため、同商品専用のアプリはない。無線LAN接続には「無線LANルーター」と「エコーネットライト対応ホームコントローラー」が必要。
750㎜間口の「SERL-ECE-751 SI」の価格(税別)は16万8500円、900㎜間口の「SERL-ECE-901 SI」は18万5200円。カラーはシルバーメタリックのみ。
問い合わせ先は同社札幌支店。電話011(837)6700。