テスク アリノンパネル発売

外装材と断熱材を一体化

RC外断熱工法の賃貸住宅建設を手がけるテスク(札幌市)は、サイディングを使ったRC用の断熱複合パネル「アリノンパネル」を外装材メーカーのケイミュー(大阪市)と共同で開発し、9月23日に発売した。

アリノンパネルは窯業系サイディングに断熱材を組み合わせたもので、RCの躯体に貼ることによって外断熱仕様の外装材として仕上げることができる。施工が簡単で塗装工事が不要なため工期の短縮が図れる。外壁用と廊下用があり、外壁用には通気層を設けている。

RC躯体には接着剤で留めるが、密着するまで専用の留め金具を使用する。この留め金具はテスクとケイミューが8年前に共同開発した特許製品で、パネルの省施工を可能にした。その後、コストなど改良を重ね、実用化を果たした。

断熱材は、熱伝導率0.034W/m・KのEPSと0.028W/m・KのXPSの2種類から選べ、ZEBなどの省エネ建築物にも対応する。準不燃材のサイディングで耐火等級3に相当し、共用廊下の内装制限もクリアする。

外装は3柄15色。木目調のアウマールウッドが3色、コンクリートの素材感を活かしたコンクリートストライプが6色、コテ塗り風のフィオットが6色。

また、専用の樹脂パテで修復が容易に行えることも特長。特別な技術がなくてもタッチアップが目立たずきれいに仕上がる。
同社は、「新築はもちろんだが断熱改修が必要なリフォームにおすすめ」と話し、1棟売りの中古マンションをはじめ小学校や公営住宅の改修などに同製品をアピールする意向。

初年度の販売目標は5000㎡。販売は全国に65社(道内20社)あるパートナー企業や営業所など約300拠点で展開する。道内では各地域の建材販売店にルートを設け、施工研修会を開催するなど職人の育成を行っていくという。「今まで木造を手がけてきた職人も、この施工方法ならRC造にも取り組める」(同社)
1㎡あたりの材工込みの価格(税別)は2万7000円。
問い合わせ先は同社建築パートナー部。電話011(611)6650。