次期住生活基本計画の素案を提示 2050年を見据え最終議論へ

国土交通省は11月26日、第67回社会資本整備審議会 住宅宅地分科会を開き、2026年度から2035年度までの10年間を対象とする次期住生活基本計画(全国計画)の素案を提示した。2050年の社会構造を見据えた住宅政策の方向性を示すもので、計画の議論は最終段階に入った。

素案は、これまでの審議内容と中間取りまとめを踏まえて構成。政策の柱として「市場機能の進化による住宅ストック価値の最大化」と「人生100年時代の住生活を支える基盤再構築」の二つを掲げた。人口減少・高齢化、住宅ストックの老朽化といった課題の深刻化を前提に、住宅市場の再活性化と暮らしの質の向上を両立させる狙い。
計画では、住宅政策を①住まうヒト②住まうモノ③住まいを支えるプレイヤーという三つの視点から再整理し、11項目の目標を示した。高齢者の孤立防止、若年・子育て世帯の居住支援、既存住宅の循環型市場形成、住宅ストックの性能向上、防災・減災の強化など、多岐にわたる政策が盛り込まれている。

とくに、増加する相続空き家や高経年ストックの再生を喫緊の課題と位置づけ、市場を通じた既存住宅の流通促進、性能評価の「見える化」、維持管理履歴の活用、適正なリフォーム評価などを重点施策とした。また、住宅取得負担の軽減や手頃な賃貸住宅の確保、公営住宅の柔軟運用など、世帯の属性に応じた居住支援策の強化も示された。
防災面では、耐震化促進、密集市街地の改善、浸水対策の推進を掲げるとともに、災害時の住まい確保体制の整備や生活再建支援の強化も明記した。

分科会では、居住支援体制の在り方、相続空き家対策、マンション再生、建設技能者の処遇改善、住宅税制の整理、居住誘導区域の位置づけ、最低居住面積水準などに関して幅広い意見が交わされた。
今後は、来年2月の次回分科会で計画案を提示し、3月の閣議決定を目指す方針。