アース21 「Zoom現場見学会」

定期点検にドローンの活用を

道内の工務店グループ、アース21(菊澤里志会長)は3月12日、「Zoom現場見学会」を開催し、会員や関係者など約30人が参加した。

■顧客と情報共有を

第1部は、樋口板金(札幌市)代表の樋口健人氏が「屋根とドローン」と題して、ドローンを使った屋根点検について解説した。

ドローンで撮影した急勾配の屋根

ドローンは誰でも操作がしやすく、足場がないと確認できない高い建物や急勾配の屋根なども撮影できる。「簡単な点検なら10分程度で済む」という。
樋口氏はドローンのメリットを「お客様と話しながら、見たいところに近づけて撮影できること」と強調し、「情報が共有でき、コミュニケーションツールとしても有効」と話した。

さらに、工務店にとっては屋根点検だけではなく、「定期点検の際に建物全体をチェックし、記録することにも使える」とドローンの活用をすすめた。
参加者からも「建築する前に更地の段階でドローンを飛ばし、2階部分からの景観を確認できるのでは」といった声が挙がり、ドローンの活用に関心が集まった。

■コロナ対応モデル

第2部は、キクザワ(恵庭市)の設計担当者が「千歳桂木KIKUZAWAモデルハウスaika koti(アイカ コティ)」を図面と写真で紹介した。

昨年10月に着工し、今年1月に竣工した戸建住宅で、コロナ禍を意識し①家の中でどれだけ豊かに過ごせるか②ウイルス対策③コンパクト化――の3点をコンセプトにしている。
特徴としては、玄関を入ると正面に手洗いカウンターを設置。その横にファミリークローゼットの入口があり、手洗いした後にコートなどを脱いで仕舞い、奥の脱衣所とバスルーム、洗面所へ直行できる動線を作った。
リビングの一角にはタイル貼りのインナーテラスをプラン。おうち時間を楽しむためにゆったりとくつろげる場を設けた。
参加者からは性能についての質問もあり、同社の設計担当者は「UA値が0.21W/㎡K、C値は0.24㎠/㎡で、屋根に10.88kWの太陽光発電を搭載したZEH仕様」と説明した。