パッシブシステム研 福島・道科学大教授が講演

パッシブ換気・床下暖房の特長を解説

「私たちの身近な住まいの室内環境は今。換気、これからは~」をテーマにNPO法人パッシブシステム研究会(理事長・繪内正道北大名誉教授)主催の「パッシブシステム市民セミナー」が11月16日、札幌市中央区の札幌市立大サテライトキャンパスで開かれ、道科学大工学部建築学科の福島明教授が「私たちがパッシブ換気を選択する理由(わけ)」と題して講演した。

福島氏は住宅の換気は永遠の課題として「換気技術者がいない」「換気不良の影響を認識していない」ことなどを挙げ、これらは換気先進国のスウェーデンでも同じ状況にあると前置き。

「最も優れている換気方法は自然換気」としたうえで、機械換気には超えられない課題が存在すると指摘。わが国では空気質の重要性が認識されていないため、ほとんどの住宅は換気不良であり、換気システムへの関心も「コストと施工性」に止まっていると指摘。「換気はわが国に限らず世界に共通する課題」とした。

制御性などすべての条件に応えられる換気システムは熱交換型で、住宅の換気は「止まらない」「止めない」ことが重要と指摘、床下暖房とパッシブ換気システムに触れ、「電力に頼らず温度差による自然エネルギーを利用した持続可能な手法で換気を行っている」と強調した。